ケチエンジ

佐渡島のあの雪の中でも身延山の氷の中でも体は覚えていても母の紙を懐にして母と共にと思えば心は常にほのぼのとした暖かさで包まれておりました。

あの伊豆移動の俎岩の海中においても辰口の首の大においてもこの髪を懐にして母とともにご両親と共にと思えばなんだ恐ろしいとも辛いとも思ったことは一度もない真に受ける大音の大きく尽くすことの少なかったご両親ではあるけれども母の髪を懐にしての法華経の行者の生涯今何楽ゆるところはない日蓮御旅臨終をすれば霊山浄土の釈迦牟尼仏のお見舞いに参るそこには懐かしい父もいる母もいるさすればその品は残しおいても詮無きしな日蓮とともに日に入れて焼いてください。

イチロー様は大聖人様のお母さんもの髪の毛を両手に越しいただい和尚様のごこうしん知らないではなかったけれども今日の今日までお母様の髪の毛を懐に抱かれていたご馳走様のご高診を知って肩を震わせて泣きました。

和尚様お言葉の通りにいたします。

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